糖尿病足病変で足を切断しないためのフットケア
糖尿病足病変は、糖尿病の合併症の1つで、足の切断リスクが高まってしまいます。足を切断しないためにも、糖尿病になったら必ずフットケアを心がけるようにしましょう。
こちらでは、糖尿病足病変で足を切断しないためのフットケアという情報を紹介していきます。
足の切断リスク 糖尿病足病変
糖尿病足病変とは、糖尿病が悪化していくと発症する糖尿病の合併症の1つ。この糖尿病足病変によって切断される方は年間1万人を超えており、足を切断してしまう原因のトップとなっています。
糖尿病足病変になってしまうと、糖尿病によって引き起こされる抵抗力の低下、神経障害による痛覚のマヒ、血管障害による傷の回復力の低下などなどの、複合的な要因で足の傷が治りにくくなってしまいます。
足の傷を放置していると、いずれ感染症にかかってしまいます。そして最終的には壊死・壊疽を引き起こし、足を切断しなければならなくなってしまうわけです。
このような糖尿病足病変による足切断のリスクを回避するためにも、必ず糖尿病になってしまったときには足の保護とフットケアをしなければなりません。以下には糖尿病による足の切断を予防する、フットケアについて紹介していきます。
フィットした靴と靴下を使い靴擦れ予防
靴や靴下は必ずフィットしたものを選ぶようにしましょう。糖尿病による足の切断を防ぐためには、まずは足の傷を作らないことが重要です。そのため、靴や靴下は圧迫が少なく、それでいて擦れないものを選ぶようにしましょう。
しかし、気を付けたいのは糖尿病の血管障害によりる浮腫み。浮腫みは足の形が変わり、靴連れなどを引き起こす原因となってしまいます。毎日お出かけの際には浮腫みにも気を付けるようにしましょう。
そして、できる限り素足で過ごすことはないようにしましょう。室内でも靴下やスリッパを履くことで、思わぬケガや感染症を防ぐことができます。某有名人の素足で靴なんて感染症の元ですから絶対にやめましょうね。
足の爪切りに気を付ける
足の爪切りの際には、深爪は絶対に避けなければなりません。出血するほど深爪をしてしまうと、そこから感染症や壊死、壊疽を引き起こすことになってしまいます。
また、爪の隅を切らないようにしましょう。爪の隅を切って3角形にした爪は、巻き爪を引き起こす原因となってしまいます。かならず爪は4角形のスクエア切りにするようにしましょう。
もしも足の爪切りを失敗してしまい、出血や巻き爪を引き起こしてしまった場合には、必ず消毒と保護をするようにしましょう。そのうえで、一度病院で診断してもらう事をお勧めします。
ストーブやコタツによる足の火傷に注意
糖尿病の方の足の火傷は絶対に避けなければなりません。というのも、広範囲にわたる足の火傷は、糖尿病の方の治癒力では回復できず、切断リスクが非常に高いものだからです。
でも、糖尿病では血管障害と神経障害により冷え性な方が多く、ストーブやファンヒーターで足を温めようとしちゃうんですよね。そして、神経障害による痛みへのマヒで、気づいた時には足に大火傷をしていたなんてことがよくあるんです。
さらに、気を付けたいのはコタツや電気毛布や使い捨てカイロなどによる低温火傷。普通の人でも気づきにくい低温火傷は、糖尿病患者でははまったく気づかれず火傷が重症化。そして足の切断の原因となってしまうのです。
確かに足が冷えて眠れないということもあるかもしれません。しかし、足を温める際には火傷のリスクを考えてストーブやコタツを使わず、ぬるま湯で少しずつゆっくり温めるようにしましょう。
毎日お風呂で足をチェック
毎日の入浴の際に、必ず足を目視してチェックするようにしましょう。糖尿病の方では、痛覚がマヒしており、足が傷ついていても気付かない方が多いのです。糖尿病の足のケアのためには、痛みや感覚にとらわれず、必ず目視のチェックが必要なんです。
足をチェックする際には、必ず足の裏表全てしっかり確認しましょう。爪の間や指の間は気付きにくいポイントです。小さな傷を見逃す事が足の切断に繋がってしまうことを常に心にとどめておきましょう。
足の傷が見つかった際には、必ず消毒と保護が必要です。そのうえで、傷が治りにくいようでしたら、早めに病院で診断し、指示を仰ぎましょう。