糖尿病網膜症に注意!糖尿病の合併症が引き起こす失明
糖尿病を患ってしまうと、様々な糖尿病の合併症を引き起こします。足の切断もありえる糖尿病足病変や、人工透析が必要になってしまう糖尿病性腎症などなど。
しかし、一番恐ろしい糖尿病の合併症は、視覚が完全に奪われてしまう糖尿病網膜症でしょう。実は現在では、失明の多くがこの糖尿病網膜症によって引き起こされているのです。
こちらでは、糖尿病網膜症に注意!糖尿病の合併症が引き起こす失明という情報を紹介します。
糖尿病網膜症とは?
糖尿病網膜症とは、糖尿病の合併症の1つで、日本では失明原因の第一位となっている目の病気です。糖尿病網膜症の症状が悪化してしまうと網膜と視覚神経が剥がれてしまう網膜剥離により失明してしまいます。
糖尿病網膜症は、糖尿病を発症してから10年ほどで発症する合併症だと言われています。しかし、中には糖尿病発症に気付かず、糖尿病網膜症を発症してようやく糖尿病に気づくという事もあります。
糖尿病網膜症が発症してしまうメカニズムは、まず、糖尿病による高血糖と高血圧で、目の中の毛細血管が詰まってしまう事からはじまります。ちなみに、糖尿病の合併症である糖尿病腎症の場合は、腎臓の中の糸球体と呼ばれる毛細血管の塊が詰まってしまい、引き起こされています。
しかし、目の毛細血管は、糸球体と違い、詰まってしまっても新しく血管を生成し、血液の迂回路を作ります。このおかげで、目の細胞は死滅することなく視覚が守れているのですが、その反面、新しくできた血管はとても破れやすいものなのです。
そして、新しくできた破れやすい血管に高血糖、高血圧な血液が流れ込むと、詰まってしまうどころか破裂して出血し目の中でカサブタをつくってしまいます。
このカサブタは皮膚の上でもそうなのですが、剥がれやすい性質をもっています。そのため、目の中で出血を引き起こすと網膜と視覚神経の間でカサブタができてしまい、少しの衝撃で網膜剥離を引き起こしてしまうのです。
このような糖尿病網膜症を回避するためには、糖尿病を予防する運動療法と、食事療法を続けて、高血糖、高血圧な状態を改善していくほかありません。
糖尿病を発症している方は、10年ほどで糖尿病網膜症を発症してしまいまうと言われています。失明のリスクをさけるためにも、糖尿病になったら毎年健康診断や眼科検診で眼底検査を受ける事をお勧めします!