糖尿病の方は認知症に注意 高血圧、高血糖が認知症のリスクに
糖尿病は、高血圧や高血糖により血管が詰まり、腎臓や神経がダメージを受けることで発症しています。
しかし、高血圧や高血糖といった症状は、糖尿病だけを引き起こすものではありません!実は、糖尿病や高血圧や高血糖といった症状は、認知症を発症してしまうリスクでもあるのです。
こちらでは、糖尿病の方は認知症に注意 高血圧、高血糖が認知症のリスクにという情報を紹介していきます。
高血圧、高血糖が脳血管性認知症を引き起こす
脳血管性認知症とは、脳の血管が詰まる脳梗塞や、脳出血、くも膜下出血など、脳の血管の異常によって引き起こされる認知症です。認知症の中では1番多いアルツハイマー型認知症で、脳血管性認知症は2番目に多い認知症でです。
脳血管性認知症の症状は、脳の血流によって左右されることが多く、昼間は意識がはっきりしている事もあります。しかし、朝方や夕方以降にはだんだんと意識が不安定になり、できないことが増えてくるといった症状が現れるようになります。
脳血管性認知症は、脳の血管異常により脳の細胞に酸素がいきわたらず、脳細胞が死滅してしまうことで発症しています。実はこの脳血管性認知症発症プロセスは、高血圧や高血糖により腎臓の毛細血管や足の神経細胞を壊してしまう糖尿病発症プロセスと同じなんですね・・・。
そのため、高血圧や高血糖だと指摘された場合は、糖尿病だけではなく認知症のリスクについても知っておかなければなりません。今は大丈夫でも、歳をとるごとに認知症リスクは増大するため、若いうちから高血圧や高血糖を改善していきましょう。
糖尿病だとアルツハイマー型認知症を引き起こす
アルツハイマー型認知症とは、脳に特殊なたんぱく質(アミロイドβ、タウ)が溜り、脳神経細胞が死滅することで引き起こされる認知症です。認知症のおよそ60%がこのアルツハイマー型認知症だと言われています。
また、アルツハイマー型認知症は男性よりも女性の方が発症することが多い事がわかっています。また、発症件数が年々増加していることも特徴として挙げられています。
アルツハイマー型認知症の症状は、アミロイドβやタウなどの特殊なたんぱく質が、脳神経の受容体を破壊することで、徐々に脳機能や身体機能が衰えていくもの。記憶障害、見識障害を引き起こし、最終的には体さえ動かせなくなってしまいます。
なぜ、糖尿病だとアルツハイマー型認知症を引き起こすのかというと、糖尿病でインスリン抵抗性のあがった状態である高インスリン血症を発症していると、アミロイドβタンパク質を分解できなくなるからです。
そのため、糖尿病を発症している人では、健常者と比べると、アルツハイマー型認知症を発症してしまうリスクが4.6倍高い事が明らかになっています。