ヒトの細胞を持つブタの作成に成功 ブタとヒトとの異種間臓器移植に期待
ヒトのIPS細胞をブタに移植することで、ヒトの細胞を持つブタの作成に成功しました。これによりより、臓器不足が解消され、糖尿病の方へのすい臓移植手術が期待されるようになります。
こちらでは、ヒトの細胞を持つブタの作成に成功 ブタとヒトとの異種間臓器移植に期待という情報を紹介します。
ヒトとブタでの異種間臓器移植に期待
先日、東京大学の研究チームがラットとマウスでの異種間臓器移植に成功し、ラットのすい臓をマウスに移植し、糖尿病を完治させることに成功していました。
この異種間臓器移植では、ラットの体内にマウスのすい臓を作り、糖尿病のマウスにすい臓を移植することでインスリン分泌を活性化し、糖尿病を完治することができました。
この研究結果は、人のすい臓をブタの体内に作り、糖尿病患者のすい臓と取り換えることで、糖尿病を完治できるようになると期待される技術の前提となります。研究グループでは次はサルとブタでの異種間臓器移植が計画されていました。
ヒトの細胞を持つブタの作成に成功
米カリフォルニア州のソーク研究所は、ヒトのIPS細胞をブタの受精卵などに入れ、人間の細胞が入ったブタの胎児を作ることに初めて成功したとする研究成果
研究チームは、人間のiPS細胞を注入したブタの受精卵など1466個を、41匹のブタの子宮に戻し、3~4週間成長させました。そして、このうち186個が成長して胎児となり、67匹の胎児で人間の細胞が見つかったそう。
しかし、ブタの体内から発見された人間の細胞はごくわずかであり、ブタの細胞10万個当たりに対して、ヒトの細胞は1つだけ。残念ながら臓器の安定供給はまだまだ研究が必要そうです。
とはいえ、10万個に1つでも、人間の細胞を含むブタが作れたのは貴重な研究結果です。膵島や膵臓など、重要な臓器を作る事ができるようになり、糖尿病の簡単な治療が行えるようになる事に期待しておきましょう。